恋する星曜日~Pure Love Story~
その後、飲み物を持って食堂から出て行ったサヤカさんは、すぐに戻ってきた。
「飲み物、いらないって言ってました」
あたし達のテーブルに寄り、それだけ報告して立ち去るサヤカさん。
「あいつ、強情だからなぁ」
カイト先輩がため息をつく。
「連絡先も告げずに去られたことに対して、わだかまってるんだろうな」
「せっかくカヨがセッティングしてあげたのに……」
チラリとカヨの方を見ると、カヨは何か考え込んでいるようだった。
「カヨ?」
「……このままじゃ、ダメだよね」
「え?」
「絶対に二人を話し合わせなきゃ」
協力してくれる? とカヨに言われ、あたしとカイト先輩は、戸惑って顔を見合わせた。