恋する星曜日~Pure Love Story~
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「すみません、この辺りにコンビニってありませんか?」



食事の片付けも済んだだろう時間を見計らって、カヨがサヤカさんにそんな声をかけた。



「コンビニですか?……車で10分くらいのところにありますけど」



「歩いて行かれます?」



「え? 歩きだと1時間はかかりますね」



「そうなんですか……」



カヨは、困った様子をしてみせる。



「どうかしました?」



「買いに行きたいものがあるんです。

でも、車を運転できる二人が、二人そろって体調を崩してしまって。

困ったな、どうしても買いに行きたいんですけど」



サヤカさんはカヨの顔を見て少し考えると、こう提案してくれた。



「私が車、出してあげましょうか?」



「いいんですか!?」



「仕事ももう終わりましたから。コンビニくらい、いいですよ」



「ありがとうございます!」



「ちょっと待ってて下さいね。車の鍵を取ってきます」



サヤカさんがその場を去ると、カヨは、柱の影から見守るあたしに、こっそりブイサインを送ってきた。

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