恋する星曜日~Pure Love Story~
カヨがサヤカさんの車でコンビニに出かけた直後、カイト先輩が五味先生を連れて部屋から出てきた。



「せっかく来たんだから、流星群を見ておかないとな」



そんなカイト先輩の言葉にうなずきもせず、いかにも無理に連れ出されたという様子の五味先生。



「さ、行きましょう!」



ペンションの玄関に向かって歩くあたしに



「おい、あいつは?」



五味先生が口を開く。



「カヨ、ちょっと具合が悪いらしくて」



「ついててやらなくて大丈夫なのか?」



五味先生は、なんだかんだ言っても、根は優しい。

なかなかその優しさは、見えにくいのだけど。



「もう寝ました」



あたしがそう告げると、五味先生は「そうか」と小さくつぶやいた。

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