恋する星曜日~Pure Love Story~
天文部の部室は、西館の5階にある。

階段を上って廊下の角を曲がったとき、部室の前に、一人の男性が立っているのに気がついた。

その人は、ちょうどドアを開けようとしているところだった。


白いシャツとジーンズ姿が爽やかな大学生風のその人は、あたしが近づいていく足音に気づいたのか、ふっと顔をこっちに向けた。


その人とあたしの目が合う。

あたしは、まばたきを2回して。


次の瞬間、思い出した。


この人……!

駅前広場で、あたしにあんなものを渡してきたあの人だ……!



なんで!?

どうしてこの人が、こんなところに!?


パニックのあたしは――

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