恋する星曜日~Pure Love Story~
「恋は求めるもの、愛は与えるものっていうけど……カヨちゃんの気持ちは、恋じゃなくて愛なんだな」
カイト先輩が、ポツリとつぶやいた。
恋は求めるもの、愛は与えるもの――
カイト先輩の言葉に、あたしは考える。
あたしはどうだろう。
カイト先輩に、何か与えられているのだろうか。
ふとカヨを見ると、空を見上げるカヨの瞳がうるんでいたから――
あたしは、そっとカヨを抱きしめた。
「……出会いは、ドラマみたいだったのになぁ。エンディングまではそう上手くはいかないか」
カヨは上を向いたままそう言った。
「だけど、出会えて良かった。この数ヶ月、とっても楽しかったし」
「うん」
あたしは、カヨを抱きしめたままうなずく。
カヨは、今にも涙がこぼれ落ちそうなほどうるんだ瞳をしているのに、必死に上を向いて、涙をこらえているようだった。