恋する星曜日~Pure Love Story~

クリスマスシーズンの街はにぎやかで、幸せそうな笑顔があふれている。

どこからか聞こえてくるクリスマスソングに、自然と華いだ気持ちになる。


並んで歩くカイト先輩が、あたしの手をそっと握るから。

あたしはその手をキュっと握り返す。



親友が、ある意味あたしのせいで失恋したばかりだというのに、自分ばかりが幸せなことに罪悪感がないわけではないけど……



「あたしは友達とパーティーで盛り上がってるからさ。セーラは、存分にラブラブに盛り上がってきなよ!」



大好きな親友は、そんな風に背中を押してくれた。




――カイト先輩と付き合いはじめて、5か月ちょっと。

思えば、あたし達はおそろいの物を持っていなかったので、初めてのクリスマスの記念に、おそろいの携帯ストラップを買うことにした。



いくつか店を見て決めたのは、シルバーの星と月のモチーフがついたものだった。

メッセージを彫刻してもらえるというので、それぞれ、相手に贈る言葉を考える。
< 349 / 438 >

この作品をシェア

pagetop