恋する星曜日~Pure Love Story~
「でもまぁ、あいつの夢が叶うわけだしな」



五味先生は話を続けているけど。

あたしには、ワケが分からない。


あたしは、思わず五味先生の腕をつかんだ。



「留学って、何の話ですか?」



あたしの言葉に、五味先生の顔色が変わった。



「……お前、カイトから聞いてなかったのか?」



「カイト先輩、留学するんですか? いつ、どこへ!?」



五味先生は、しまった、というような表情をして。

それからゆっくり、あたしの手を腕からはずした。



「悪い。今のは、聞かなかったことにしてくれ」



「だって!」

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