恋する星曜日~Pure Love Story~
部室のドアが開いて、中からユキコ先輩が顔をのぞかせた。



「ドアの外で声がしたから誰かと思ったら、カイト先輩とセーラちゃん!

どうしたの、そんなところで立ち話して。

中へどうぞ」



ユキコ先輩の言葉に、カイト先輩と呼ばれたその人があたしを見る。



「君、セーラって言うの? 外人みたいな名前だな。

ハーフ?

……には見えないけど」



「ハーフじゃないですよ。

『星が来る』って書いて、星来(せいら)。

みんな、呼びやすく伸ばして『セーラ』って呼びます」



「星が来る……で、星来ちゃんか。ロマンチックなかわいい名前だな」



「ねぇ、二人とも、とにかく中へ入って。自己紹介はそれからね?」



ユキコ先輩が、扉の横に立って、あたし達を迎え入れた。
< 37 / 438 >

この作品をシェア

pagetop