恋する星曜日~Pure Love Story~
キィっと、そのカフェのドアを開けると、
「いらっしゃいませ。あれ、今日は一人? めずらしいね」
マスターが出迎えてくれた。
いつもカイト先輩と寄るこのカフェのマスターは20代後半くらいの男性で、何度も来ているうちにすっかり顔みしりになっていた。
だけど、この店にあたしが一人で来たのは初めてのことだったから、マスターは少し驚いた顔をしていた。
「ご注文は?」
いつも飲み物はアイスコーヒーを頼むあたしだったけど、なんだか今日は違うものを頼みたくなって。
「マンゴージュースを下さい」
いつもと違うあたしの注文に、マスターがまた少し、驚いた顔をする。
「注文も、めずらしいね」