恋する星曜日~Pure Love Story~
「あのさ……大丈夫?」
沈黙を破ったのは、カイト先輩だった。
あたしは小さくコクンとうなずいてから……
恥ずかしさを隠したくて、一気にまくしたてた。
「あはは、あたし、バカみたいですよね。
デートに誘われたのかと思い込んでたら、ただの下見だったなんて。
すっごい早とちり。
でも、ダイスケだってヒドイですよね。
下見なら、最初から『下見に付き合って』って言ってくれれば、こっちだって誤解しないのに」
「セーラちゃん……」
「もう笑うしかないですよね、笑っていいですよ。
ってか、笑ってください。
あはははは!」
「セーラちゃんっ!」
テーブルの上で組んでいたあたしの両手の上に、カイト先輩がそっと手を重ねてきた。