恋する星曜日~Pure Love Story~
星を見上げようなんて、今まで思ったこともなかったあたしだけど。

天文部に入ってカイト先輩から色々教えてもらううちに、少しずつ興味がでてきたのに加え――

カイト先輩が好きだと言うその星空を、なんだかとても見てみたくなったのだ。



「でも……」



「あたし、今日、失恋したんです。

10年越しの片想いが終わった日なんです。

少しくらい、ワガママきいてくれてもいいんじゃないですか?」



「確かに、セーラちゃんがそんな主張するなんて、初めてだけどさ」



「今日は、何でも許される日に決めたの」



「自分で決めるなよ、そんなこと」



カイト先輩は少し笑って。

それから、


「了解。じゃあ、帰りが遅くなるって、ちゃんと親に電話しておけよ?」


そう言って、あたしの頭をクシャクシャとなでた。

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