白桜~伝説の名刀と恋の物語~【完】
「では、私を無罪放免されればよろしいのではないですか?」
常篤がイラついた面持ちで義正をにらみつけた。
(そのようなことを気にしておるときではないというのに、この家臣たちは何をしているのだ!)
「それはできぬ。われら真田家の面目が立たぬ。」
「では、民衆には私を許したとし、義正殿ら真田家家臣としては、私を仇として斬りたい。それを満たす方法があればよいのですね?」
常篤が言う。
「まさにそのとおりじゃが・・・そのような方法があるのかのう。」
「ございます。」
きっぱりと常篤が言った。
これによって、常篤は即日、極秘で真田家家臣の監視の下、切腹することになったのである。

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