白桜~伝説の名刀と恋の物語~【完】
おかげで常篤は、白桜を鞘に納めた状態から、抜刀して横なぎに払うまでの一連の動作を流れるように行うことができた。その白銀の刀身が放つ剣圧がビシっと音をさせて、周囲の壁を震わせる。この白桜の剣は、まさに常篤の持つ刀術をいかんなくフルに発揮させるものであった。この剣を振るうときの刀身のスピードや切っ先にかかる力は通常の刀の倍に近い。
このことで驚いたのは、白桜の重心の絶妙さと、その長さに比した重量の軽さである。
(これなら…仕損じることは決してあるまい。)
常篤は何度か白桜を振ってその感触を確かめると、またこれを鞘に納めた。
このことで驚いたのは、白桜の重心の絶妙さと、その長さに比した重量の軽さである。
(これなら…仕損じることは決してあるまい。)
常篤は何度か白桜を振ってその感触を確かめると、またこれを鞘に納めた。