白桜~伝説の名刀と恋の物語~【完】
「すいませぬ。」
紗枝は頭を地面にこすり付けるようにして謝った。
「とにかくお立ち下さい。あなたのような美しい女性に土下座させたとあっては、私の武士としての面目がたちません。」
「すいません・・・すいません・・・」
何度も謝る紗枝の手をとって、常篤は紗枝を立ち上がらせた。
紗枝の手は驚くように柔らかく、そして、熱かった。
紗枝は下をむいてうつむいたままである。
「紗枝殿・・・」
常篤が呼ぶ。
「はい。」
「紗枝どのは・・・その・・・いつも私をみておられたので?」
「・・・はい。・・・いえっ」
紗枝の声が少し震えている。
「いつも・・・ではありませんが、使いでここを通りかかったときは、時々こうしてお姿を拝見しておりました。」
「・・・またどうして?」
「一心に剣をふるわれるお姿や、水面にたたずむお姿をみていますと・・・心も身体も洗われる様な気持ちになりましたので・・・」
そういいながら、紗枝は自分の身体の芯が熱くなっているのを感じた。
(なんとはしたない。これではまるで少女が恋心をうちあけているような…)
紗枝は頭を地面にこすり付けるようにして謝った。
「とにかくお立ち下さい。あなたのような美しい女性に土下座させたとあっては、私の武士としての面目がたちません。」
「すいません・・・すいません・・・」
何度も謝る紗枝の手をとって、常篤は紗枝を立ち上がらせた。
紗枝の手は驚くように柔らかく、そして、熱かった。
紗枝は下をむいてうつむいたままである。
「紗枝殿・・・」
常篤が呼ぶ。
「はい。」
「紗枝どのは・・・その・・・いつも私をみておられたので?」
「・・・はい。・・・いえっ」
紗枝の声が少し震えている。
「いつも・・・ではありませんが、使いでここを通りかかったときは、時々こうしてお姿を拝見しておりました。」
「・・・またどうして?」
「一心に剣をふるわれるお姿や、水面にたたずむお姿をみていますと・・・心も身体も洗われる様な気持ちになりましたので・・・」
そういいながら、紗枝は自分の身体の芯が熱くなっているのを感じた。
(なんとはしたない。これではまるで少女が恋心をうちあけているような…)