銀色の月光
「何をするつもりだ?あいつ」
カナメとは
今日ここで会ったばかりのメンバー達が、
テントの入口に詰め寄った。
ガタイのいい、三人。
今日”巣”の中で
規則違反を犯したのはたった三人
だったようだ。
違反が少ないのはいいが、
人数が少ないと、
龍を狩る人数が減っていけない。
”龍を狩る”のは罰則なのだ。
たいていの者はそうそう罰則を
受けることにはならない。
ここにいるものだって
おそらくこれが初めての体験だろう。
だから、ここにいる他の者達が
カナメの事を知らないのは
無理なかった。
ただ、ヒルは毎晩メンバーの違う、
この部隊を率いる隊長であるので、
嫌でも彼のことを知っていた。