本庁
第13章
13
山口は署内でも犯罪心理分析官たちが集うフロアへと行き、そこにいる美和子に話しかけた。
「佐田君」
「改まってどうしたの、山さん?」
「君のパソコンの中にピーズファイルがあるだろ?」
「ピーズファイル?何それ?」
「俺の先輩刑事で、今は引退してる元新宿中央署巡査部長の河東勇太郎さんが打ち込んだ、警察内部の機密情報と裏金のリストが載ってるファイルだよ」
「あたしはそんなもの知らないわよ。山さん、何か勘違いしてるんじゃないの?」
「そんなことない。この署の中でも誰かがそのファイルに関して、秘密を知ってるはずなんだ。十年前に警察官僚が起こした、とてもじゃないが世間に公表されるとまずい類の情報が載ってるデータがね」
「それをあたしが知って、一体何になるわけ?」
「君のオヤジさんは殉職したよな?爆弾が積んであるトラックに誘導されて、挙句爆殺されて」
山口は署内でも犯罪心理分析官たちが集うフロアへと行き、そこにいる美和子に話しかけた。
「佐田君」
「改まってどうしたの、山さん?」
「君のパソコンの中にピーズファイルがあるだろ?」
「ピーズファイル?何それ?」
「俺の先輩刑事で、今は引退してる元新宿中央署巡査部長の河東勇太郎さんが打ち込んだ、警察内部の機密情報と裏金のリストが載ってるファイルだよ」
「あたしはそんなもの知らないわよ。山さん、何か勘違いしてるんじゃないの?」
「そんなことない。この署の中でも誰かがそのファイルに関して、秘密を知ってるはずなんだ。十年前に警察官僚が起こした、とてもじゃないが世間に公表されるとまずい類の情報が載ってるデータがね」
「それをあたしが知って、一体何になるわけ?」
「君のオヤジさんは殉職したよな?爆弾が積んであるトラックに誘導されて、挙句爆殺されて」