天然系カレシ
--……
「幸乃?大丈夫??」
「う、うん!」
大丈夫じゃ、ない…
結局、着ていく服に悩みすぎてあんまり寝れなかった…
あぁ、今日は奇跡的に晴れて絶好のデート日和なのにぃ
「家、帰ろうか?」
「いや!!ホント、大丈夫だから!!」
もつれる足
時々転びそうになる
でも久々に二人で出かけるんだもん
頑張れ、アタシ!!
「…幸乃」
「うん?」
「俺、行きたい所あるんだけど…」
「うん!行こう」
椿が自分から行きたいトコ言うなんて珍しい
いっつもアタシの行きたい場所に付き合ってもらってる感じだし
だから結構嬉しいかも
「ここ…公園?」
「うん、こっち来て、幸乃」
椿が先に歩いて
アタシが付いて行く
少し歩くと日陰になってる場所を見つけた
椿はそこに座るとアタシにも『座って』って言う
「よいしょっと…うわぁー涼しい!」
「気持ちいいよね、ここ」
「うん……ふあぁー…」
「ちょっと寝てもいいよ?」
「えー…で、も……せっか、く……きたの、に……」
「……」
「……すぅー…すぅー…」
「…おやすみ、幸乃」