天然系カレシ


「……ん…」


背中…痛い

腰…痛い…

起き上がってぐっと筋肉を伸ばす

あれからずっと寝てたのかぁ…

今何時だろ…??

時計を見ると午後3時を指している

寝たのが午前中だからざっと数えて4時間くらいか…


「お腹空いたぁ…」

「お粥食べる?」

「食べる!!……って椿?!」

「おはよう。体大丈夫?」


独り言に答えが返ってきてびっくりしてベッドの脇を見ると

そこにはお盆を持った椿がいた

アンタここで何してんのよ?!!


「学校は!?」

「午前中出たよ」

「午後は?!!」

「出なかったよ?」

「アホかァアアァア!!!」


そんな真面目にサボってんじゃないわよ!

椿のコトだからきっと先生にも言わずに帰って来たのよね!

わかってるわよ!

そういうコなのよね!!


「はい、お粥。熱っついから…ふーふーする?」

「いいわよ…自分で食べれるし」

「……それじゃぁ面白くないよ。ね、あーんさせて?」

「あーんはいいってば!」


コイツ…苺の時の雪辱に燃えてるのね…

まぁ今は恋人同士なんだし…

お言葉に甘えますか


「…仕方ないわねぇ…」

「…あーんしていい?」

「いーわよ…」

「じゃぁ…あーん」

「あーん……ん、オイシイ!!」


さっぱりとした塩味

これどうしたのかしら…やっぱり椿が作ったのかしら…

それともウチの誰かが作ってくれてたのかしら…


「オイシイ?良かった!俺、お粥作ったことなかったから…」


やっぱり椿が作ったのねー……

イヤだわぁ…もう……

アタシより断然、オイシイわよ、うん

完敗……

女として将来の期待もあり

でも不安もあり……

やっぱりアタシもお料理勉強したほうがいいかなぁ……



< 45 / 66 >

この作品をシェア

pagetop