天然系カレシ


両手を合わせて息を吹きかけていると、

椿がアタシの手を握る

ドキリとしたけど平然を装う


「…椿、手ぇあったかい…」

「でしょ?ずっと繋いでよっか」

「………うん」


学校に着くまでの間だけだけど

椿のぬくもりが

とても、とても嬉しかった


「幸乃の手、ちっちゃいね」

「椿の手が大きいのよ」

「可愛い」

「ありがと」


他愛ない話も

今日はどこか温かく感じた



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