王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
「うん……」



「教えてあげないけどね?」



性格悪すぎ!



「あ……もう少しで出てくるな」



蛍はそう言うと、屋敷の隅っこに隠れる。あたしも蛍の隣に隠れた。



『ちっ……あ、まだ宜しくお願いしますね?』



『良いのよ?またお願いね?……さん』



肝心な事聞こえなかった!……さん?ってなんだろう?



う~ん!って、あたし先生からいつか聞くのに、こそこそ探ってたら何言われるか……



「あたし、嫌われる」


「急に何言ってんの?もう嫌われてるから安心してよ」



「蛍って、そんなんだからハブられてるんじゃ」



「何か言ったかな?」


蛍は、満面の笑みを浮かべている。



「いえいえ、何も」



顔が良いから迫力ありすぎるし。
絶対この人って、性格悪すぎる。



あたしはそう思いながら蛍と尾行したのだった。



先生があたしに気付いてるなんて知らずに……



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