王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
「え?」



「皆さん、そう言う反応しますよね」



美羽ちゃんは、少し苦笑いしている。



「やヤクザ?」



「神風探偵事務所の横が、私の住んでいる屋敷があるんですよ。まぁ、今は、ある事情で、表向き眼帯男さんは、義理のお父さんなんですけどね」



「え?良く分かんないけど……」



「私の家はヤクザだけって知っておいて下さい」



「う、うん……」



美羽ちゃんは、さっきのネコをいつの間にか抱っこしている。



やっぱり、嫌われているのか、ネコは嫌そうな表情だ。



「因みに、私多分鈴さんと同い年だと思いますよ?」



同い年なんだ。年下だと思ってたけど。


「高校二年?」



「はい!普通ならですけど。私入院してたんで、また一年のやり直しなんですけど、だから敬語なんです」



ぺろっと舌を出しながら美羽ちゃんは、そう言った。



明るく言う美羽ちゃんに少し救われた気がした。



入院とか、きっと大変だったに違いないのに、明るく言う美羽ちゃんがすごいと思った。



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