王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
だけど、里香ちゃんはなかなか帰って来なかった。



携帯は、圏外なのか通じない。



遅いな……里香ちゃん



時間は、どんどん経つばかりで、里香ちゃんが来る気配も感じられなかった。



数時間が経った頃、やっとで誰かが現れる。
さっきの赤茶の人だった。



長い髪を三つ編みに結んでいる。



「よぅ、お嬢ちゃんどうや?金返す気になったか?」



金?



「あたし、金な……あ」



あたしは、そこで思い出した。お父さんが借金を作っていた事に。



もしかして、お父さんが借金したのってこの人?



「お兄ちゃん、ムリよ!こいつに何を言っても、だってバカだし間抜けだし、わたしの正体に気づけなかったバカ!」



あ、里香……ちゃん?



あたしの悪口を言うのは間違いなく里香ちゃんだった。けど、あたしの知っている里香ちゃんとは全く違っている。



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