王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
「なら、借金の金チャラにするわけにはアカンけど、後一年待ってやるよ」



重森さんは、そう言いながらあたしの指を取り指切りをしてくれたのだった。



そこであたしは、はっと気付いた。あたしのお父さんを殺したのは、ヤクザなんだって事に……



一瞬怯えたあたしを見て、重森さんはすぐにわかったのか、否定した。



「言うとくけど、お嬢ちゃんの父親殺したの俺ちゃうからな?」



「な……なんで分かったんですか?」



「カンやカン、男のカンも結構当たるんやで?」



そう言いながら重森さんは、あたしに向かってウインクしてきた。



「お嬢ちゃんの父親が亡くなったのは、交通事故って聞いてへんかったん?」



交通事故……



「はい、手紙で知って。それで……」



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