王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
案の定あたしの考えは当たっていた。委員長は、すごいスピードで担任の横を通り過ぎたり、おちょくってわざと、止まってまた、全力で走り出したりしている。



「鈴ちゃん、すごいね?委員長は」



里香ちゃんは、顔を赤くしながら言う。


「だね?皆、唖然としてみてるし」



「わたし、好きになっちゃいそぅ。委員長くんの事」



エヘヘっと笑って、里香ちゃんは、頬を触る。女の子らしい、里香ちゃんの仕草にあたしは、胸キュンしたのだった。



可愛すぎだよ!里香ちゃん……きっと、委員長も里香ちゃんに惚れること間違いなしだな!



『二股女が、ほざいてるわ』



え?



声がした方に振り向くと、そこには、そこそこ可愛いとかって言うクラスメートが居た。



「二股じゃなくて、三股でしたっけ?」



「どちらさん?」



名前がどうしても思い出せずにそう聞くと、その子は、あたしにずいっと近づいて一言呟いた。



「……モよ」



え?



「ホモ……?」



「トモ!」



あ、トモか、ビックリした。ホモって言ったのかと思ったし。



はぁ~本当にホモだったら、あたしどんな顔すれば良かったんだろう?



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