王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
急に緊張したあたしは、キョロキョロ辺りを見渡した。



風華先生は、そんなあたしを見てクスクス笑いだしたのだ。


「クス、二人っきりじゃ緊張するのね」



「え?」



「隠さなくても分かるわ。私は、保健室の先生なんだからね」



「え?」



うまく言葉に出来なくて、間抜けな表情で風華先生を見る。


「図星ね」



「はい……」



「素直なのね、あなたは……」



風華先生は、遠くを見ながら切なそうにそう言った。



「だから、あの人も……いえ、なんでもないわ」



「風華先生……」



「皆遅いわね……今日……」



「ですね……」



時計を見ると、もう放課後になって数分も経っていた。



「いつも、誰と誰が王様ゲームで命令されているのかしら」



「さぁ……あたしは知りません」



とっさに嘘を付く。もしバレたら、大変だから。



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