王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
「苦手な事がある人って、嫌いだな。お嬢さんは、ないよね?」



「……うん」



とっさに嘘をつく。先生に嫌われたくないからだ。



「なら良かった。嘘を付く人も嫌いだけどね」



先生の言葉にギクッとすると、先生はあたしの反応を楽しむかのように笑う。



「フフ……どうかした?お嬢さん」



「ううん……なんでもない!」



「フフ、なら始めようか。平泳ぎ得意なんでしょ?」



「と……くいだよ!」


もうヤケクソだよ!どうせ、先生も泳ぐんだから、あたしなんて見ないはずだし。



クロールで、ごまかせばなんとかなるはずだよね!



そう思いながら、胸を張ると、ぼそりと先生が呟いたのだ。


「見え……なんだよ。……そだって……」



なんて言ったんだろう?先生の声は、小さすぎて全く聞こえなかった。



それから、先生もプールにぽちゃんと入る。



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