猫と僕と
ドアの隙間から見えたのは、このボロアパートには似ても似つかない…ってか余りにも不自然な程の美女。



色が白くて、茶色い髪は長くストレート。大きくはないけど、綺麗な二重の目、肌の白さと似合った茶色い瞳。





うわ……めちゃくちゃ綺麗。





内心そう思った僕は咄嗟に自分の格好を思い出した。



上下グレーのスエット、髪は昼過ぎだってのにまだ寝癖だらけ、顔だって洗ってない。






最悪だ……



だから、ダメなんだ……






「あの…」



女性はオルゴールのような綺麗な声で話し出した。



< 10 / 126 >

この作品をシェア

pagetop