オグライス詩集
落とし穴
散らばった紙屑

そこに黄昏を探しては

独り呟く



なぜ僕は生きているのだろうか?

無造作に置かれた携帯が憎い



dark hole
dark hole

気が付けば 暗い穴の中

何も響かない

蚯蚓(ミミズ)と蛆(ウジ)の残骸が息をする

枯れ葉を愛するこんな塵生(ジンセイ)に

別れを告げる

目を瞑り
小さく頷く

蠢くのは季節そのもの

それは人間が生み出した

ゴミかもしれない


生きることが喜びなんて

誰が言ったのか?

乱暴に置かれた財布を睨む


hells hole
hells hole

何時の間にか暗い闇の中

何を思い描く?

蛻(ヌケガラ)と蛹(サナギ)が可哀想に見つめる

許せない野地裏を見捨てて

感情を飲み込む


灰が黒に変わり
瞼を閉じる


in the dark
in the dark

音もない深い穴の中

欠落しちまった人生?

頭が四肢に幾度と命令を下す

足は空を蹴り

手は下を見つめる

今日が崩れ落ち
明日が無くなった
< 5 / 8 >

この作品をシェア

pagetop