魔女狩り
フランス旅行と書かれたパンフレットを不思議そうに見る。



「でもよ、可笑しくないか?」



「なにがだよ?」



高橋 孝輔は思った。



「なんか、出来すぎてないか?」



「はぁ・・・。」



「旅行期間が、夏休み終わりの4日前まで、さらに俺ら全員分、そして・・・フランスの○○村が旅行先。



出来すぎだ。」



確かに、孝輔の言った通りでもある。



「考えすぎでしょ?」



「でもよっ・・・」



「とりあえず、行ってみようよ。」



このとき、行くことをやめていれば



あんなことにはならなかったのかもしれない。



でも、このときの僕等は気づきもしなかったんだ。



「よしっ、行ってみますか!」



「まずは、親に言わないとな。」



「そうときまれば、行動あるのみ♪」



ただ、楽しくて楽しくて。



「うちのおじさんが一緒に行ってくれるって!」



「じゃぁ、次の土曜日ね♪」



そんなこと、考える余裕なんてなかった。



でも、今は



「大丈夫っ・・・」



あの時の僕等を悔やんでる。



「早く逃げろっ・・・」



なぜあの時、と



「いやぁぁぁぁあああ!!!」



気づいた時にはもう・・・



大切なものが全て



こぼれおちていたから・・・


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