准教授 高野先生の個人授業

だって、“ごめんね”の意味が本気でわからなかったから

「あの…」

「僕、一人で寝ちゃったでしょ?」

「それは、まぁ、よく寝てましたけど」

「ごめん」

「へ?」

「やっぱり、傷ついちゃった?」

えーと…つまりそれは、ピロートークさぼってごめんなさい、と…???

「決して君と話すのが面倒だとかって訳じゃなく…本当に眠くなっちゃって…」

確かに、寝るぞ!と決め込んだというより、知らず知らずのうちにって感じだった

「だから、えーと、よろしければ今日は昨日できなかった反省会からお願いします」

「はぁ…」

すっかりしおらしく、しおしおになっている先生にはあれだけど、

当の私はぜんぜん、怒ってもなければ傷ついてもなく…正直、気にもしていなかった

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