准教授 高野先生の個人授業

彼女の要求?はいつも僕を驚かせ、そして、ちょっぴり困らせる。

だけど、それ以上にもっと僕をワクワクさせてくれるんだ。

「グリーングリーン」

「は?」

「だから、“グリーングリーン”ですよ」

はて?それは何かのメタファーなの???

僕が知ってる意味はひとつだけだが・・・・・・。

「それって、歌の?」

「そうです。歌の、です」

そう言うと、彼女は僕にきゅーっと抱きつき、ぴたりと頬を寄せてきた。

「また一緒に歌いたいです、歌」

「さっきみたいに?」

「とか・・・いろんな歌、たくさん」

あぁ、自分の彼女ながら、なんて可愛らしいお願いなのだろう!

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