准教授 高野先生の個人授業

「詩織ちゃん?」

「あの…今日は安全な日です、理論上は」

ウソはつかなかったけど、先生の答え如何では“お話し合い”かなと覚悟していた

だけど…

「そっか、それなら二重の備えで安心だ」

「え?」

「ちゃんとつけてても、やっぱりそれだけじゃ心配でしょ」

あっさりと、不安は払拭された

やっぱり先生は私の先生で、ちゃんと私のことを大事に考えてくれていたのだ

そんな先生を、一瞬でも、悪の派閥の一員かも?なんて疑った自分が情けないし、

先生にも、とても申し訳ない気持ちでいっぱいになった

けれども同時に、それだけ怖くて不安だったんだから仕方ないな、とも思った

だって、大きな痛手を負うのは女の人ばかりなわけだし…

だから、先生も許してくれるって、私は悪くないって、自分を責めないことにした


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