准教授 高野先生の個人授業

僕の彼女は、やっぱりちょっと変わってる。

「油断、しないほうが身のためですよ」

「ご忠告、ありがとう」

そして、僕はそんな彼女が大好きだ。

「僕、頑張って勉強しておくよ。たとえ君が8番って言ってもいいように、ね」

「何言ってんですか・・・そんな無いものねだりはしませんよ、いくらなんでも」

「いや、君の為なら8番でも9番でも」

「もう、またそういうこと言う・・・」

彼女がちょっと呆れたように、だけど、とっても楽しそうにくすくす笑う。

僕はわざと真面目な顔をして彼女に告げる。

「僕は本気だよ。禁断の8番」

「ちょっ・・・禁断って何ですか、禁断て」

彼女はさらに可笑しそうにころころ笑った。

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