准教授 高野先生の個人授業
僕は、まったく臆病で非力で軟弱な男だ。
だけど、そんな僕だけど――
彼女の為なら、この笑顔の為なら、何だって出来るって心から思うのだ。
秋の海に愛を叫ぶくらいカッコ悪いことも、照れながらラブレターを書くことも、
そして、ありもしないグリーングリーンの8番を勝手に作ることさえ厭わない。
「詩織ちゃん、禁断の8番があったら僕と一緒に歌ってくれる?」
「もちろん、望むところです!」
ランダム発生?するという、君が企む楽しいイベントの数々・・・。
文学史クイズ上級編なら、僕は研究者のプライドにかけて本気で応戦するよ。
なぞなぞなら、カタイ頭を一生懸命やわらかくして無い知恵を絞って頑張るよ。
一句詠んだり、一首詠んだりするのなら、その趣きを心からしみじみ味わうよ。
そして、君が歌うことを望むなら――
どんな曲でも何度でも、僕は君と歌おう。