僕の白雪姫


零が眠たに目をたるませて壁に寄り掛かる。
なんか今日の零カッコいいっていうか……可愛い感じなんだけど?
そう思いながら零をじっと見ていると零が「なに?」と言ってまたあくびをした。
俺は零から目をはなし外を見た。
今の俺の心とまるで正反対のぽかぽかした空。
なんかやな感じ……。
そんなことを考えながらため息を一つ。
すると零が眠たそうな顔からビックリした顔をして俺を見てくる。


「そう言えばさ…朱李ちゃんと白雪って仲いいの?」

そんなにビックリすることでもないじゃん…。
そうおもい腕を机の上にのせて顔を埋めて答える。


「多分話したこともないと思うよ……違うクラスだしな……なんで?」


顔を埋めて話しているせいか自分の声がくもって聞こえた。


「いや……さっき朱李ちゃんと白雪が屋上行くの見たからさ…。」


「仲よくなったんじゃない……?」


零の返事がない。
多分聞こえなかったんだと思うけど……。
たまに零は聞こえていない時がある。
いつもの事だし別にいいけど……。






< 106 / 242 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop