僕の白雪姫
「やめて…!!」
そう言われ
俺の身体がピタリと止まって首を掴んでいた手が緩んだ。
「ひ…め……」
そう言って俺の手を払いのけて姫の近くに小走りしていく。
なんだ?
姫はこいつの知り合いか?
俺はそう軽く考えていた。だけど次の言葉で気絶しそうなぐらいな言葉を聞く。
「なんで龍がこんなところにいるの?」
…はぁ……?
今…龍って言ったか?
俺はさっき姫が言ったことを疑った。
龍って姫の彼氏の?
北海道じゃねぇのかよ。
なんでここに来てんだよ。
さっきまでの小さな幸せは大きな波に乗ってどこかに消えてしまった。