僕の白雪姫
少なくとも
北海道までには
伝わっているらしい。
まぁ……
それだけでも
すごいんだけどさ……。
ため息をつくと
横から零のため息も聞こえてきた。
「なんでため息なんかついてんだよ…?」
龍と陸斗には聞こえないように零の耳の近くで囁く。
俺が耳打ちしたところを手で押さえて俺を少し睨んでから龍をみる。
「あいつ…龍の双子の瞬(しゅん)だし……」
立て膝をついてため息混じりに言って横目で俺を見て少し笑ってきた。
多分俺の今の顔は
まるで学校1のモテ男には見えない間抜けっつらをしているに違いない。
零が笑うぐらいだから絶対そうだ。
そんなことはお構いなしでその間抜けな顔のままで零に問い掛ける。
「なんでその瞬って奴が龍のフリしてんの?」
陸斗とジャレている龍を指差しているとその指を零に掴まれ机の上に置かれた。
多分指を差すなって意味なんだろう。
「知らね……多分だけど瞬も姫のことが好きだから奪いに来たんじゃない?」
はぁ〜!!!
やっぱり姫はかわいすぎるからモテるんだ!!
ちょっと感心して
頷くが納得したら終りだ。こんなゆっくり姫を好きにさせるのは大変だ!!