僕の白雪姫


カバンからす早く
ケータイを取り出して
ボタンを慣れた手付きで押していく。





だけど最後の通話ボタンが押せないらしく
俺が仕方なく押してやると背中をバシンッと叩かれた。





「いで!!」





「勝手に押すな!!」





そんなことを言っている間に陸斗たちのケンカは激しくなっていく。





「ゴホォ……ゲホ…」





「早く答えろ!!なんでお前が龍になってんだよ!?」





さすがに見るのが辛くなってきた。
久々にきた陸斗の部屋は入った時はあんなにキレイだったのに今は陸斗たちのケンカで汚くなってしまった。





陸斗たちのケンカも大変だけど……





俺は陸斗たちのケンカを見るのをやめて零の方を見た。





「だから違うって!!」





いや〜…
衣希に電話しなくてよかった……。
衣希に電話なんかしたら…



〈この前の出来事〉






『だから違うっていってんだろ!?』





『イヤだ〜恥ずかしがらなくていいのよ♪私に会いたいから電話してきたんでしょ〜?可愛いわねん♪』






〈この前の出来事〜終了〉






確か…あの後……





31分57秒
誤解をとくのに苦労したな……。





そして今零が懸命にオカマ野郎と戦っている……。








< 128 / 242 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop