僕の白雪姫
「用事」
零は俺から目をそらして
教室のすみにいる生徒たちを見る。
これわまた零くん。
怖い目付きで見てますな。最近知ったけど零は目が悪くて遠いところが見えにくいらしい。
中学はそんなことなかったんだけどな…
だから目を細めると
睨んでるみたいになるんだとか。
「あいつら何してんの?」
「知らね」
陸斗はちょっと不機嫌そうな顔をしながら言って零を軽く睨んでいる。
「お前ら…」
俺たちの後ろから
低い声とともに
とてつもなくピリピリした感じの視線を感じる。
なんか嫌な予感。
恐る恐る振り返ると
後ろには
妖怪のようなものを背中に引っ付けて眼鏡を光らせているひーくんの姿。
「なんてすごいオーラだ」
「なんか見えるな…」
「後ろに妖怪みたいなのついてますよ。ひーくん!」
零、俺、陸斗
の順番で
怒りに満ちている
先生に話しかけた。