僕の白雪姫
「朱李はそんなことで
泣いたりしない…」
「は?」
陸斗の顔は
唖然としている。
そのかわりに
零は激しく頷いている。
零には俺の気持ちが
激しく分かるらしい…。
「女の子は強いから…」
「そうだぞ陸斗…
女の子は強いからな…」
零のはちょっと意味が違う気がするんだけど…?
「お前もいつか分かる」
「そうか…な…?」
だって…
姫もそうだから…。
あの強い眼差しが
忘れられない。
瞼を閉じると
泣きながらこっちを強く見る姫の姿が浮かんでくる。
姫…。