僕の白雪姫
「なんだよ一体!
ちゃんと話さないと分かんないだろ?」
「私…連時が好き…」
「うん…」
「本気よ!いつもみたいにふざけてなんかない!」
「うん…」
衣希の瞳から
大粒の涙が溢れる。
震えた声で必死に衣希の気持ちを伝えてくれる。
「私…連時を本気で
愛してるわ…」
衣希の真っ直ぐな瞳
やっぱり
衣希は女の子だ…。
「ありがと…
だけど…俺は衣希の物にはなれない」
「どうして?
私が男だから?」
衣希の瞳から
さっきよりも大きな涙の粒が溢れてきて衣希の頬をぬらす。
「違うよ…衣希はちゃんとした女の子だよ…」
泣いている衣希の頭を
優しく撫でてあげる。
「じゃあなんで?」