僕の白雪姫
だけど
俺は、朱李のこと
本気で好きになれない。
もっと早く朱李と
出会っていたら
きっと俺は、
朱李を好きだったと思う。
「じゃね!!」
俺がそんなことを
考えていると
朱李が自分の教室に
戻ろうとしている。
今にも走り出しそうだ。
俺は、
そんな朱李を抱きしめた。
「朱李……」
「なななななに!?」
だいぶと動揺している。
そんな朱李が
とっても可愛い。
だから抱きしめてみた。
「かわいい……」
さっきまで
バタバタしていた
手足がピタリと止まる。
「は…恥ずかしい」
……。
かわいい。
俺は、こんなにも
朱李のこと
可愛いと思うし
好きだ。
だけどこの好きは、
恋愛の好きじゃない。