僕の白雪姫
「だから…朱李ちゃんと」
「それが?」
陸斗の話を最後まで
聞かなかったのが
気にくわなかったらしい
陸斗が俺を少し睨む。
「お前が1ヶ月付き合うとかさ……めちゃくちゃ珍しいことだろ?」
陸斗の眉間にしわがよる。
少し考えてから
俺は、答える。
「そうかな?」
「だって…姫ちゃんとか初恋とか言って早かったじゃんか…」
……。
姫か…。
名前を聞くだけで
ドキドキしてしまう。
だけどそれが
陸斗にばれないように
平然にしゃべる。
「俺が本気で好きになるわけないだろ」
ズキッ……
自分で言ったのに
心臓がズキズキ痛い。
陸斗が俺の前に立ち
俺の顔を覗きこむ。