僕の白雪姫
「なに…」
自分でもわかるぐらい
冷たい声。
「べっつに〜」
そう言って俺の前を
歩き出す陸斗。
多分陸斗は、
わかっている。
俺の本当の気持ちを……。
するといきなり
前を歩いていた陸斗が
振り返った。
「屋上行こ!!」
大声で言ってから
俺の腕を掴み
走り出す。
屋上について
フェンスによりかかる。
今は、
4時間目だから
うちのクラスの男子が
グランドで走っている。
「体育とかめんどいよな」
ホントにめんどくさそうな顔で走っている男子を眺めていた。