ほどよい愛
次々と指示を出す恭汰を見ながら、私が必死で考えに考えた計画をもう一度練り直さなきゃいけない事に気付いた。

やっと手に入れた勇気なのに…。
今までになく自分を励まして、週末からずっと心を強くしてきたけれど…。
折れてしまいそう…。

「じゃ、僕も準備あるんで」

そう言って資料を取りに行く聡。
ぼんやりしながらも、忙しくしている恭汰を手伝わなきゃいけない事に気付いた。

「課長…何か手伝いましょうか？」

「…おはよう。来た早々悪いけど、ここに書いてある資料を10部コピーしてくれ」

ちらっとこちらを見るだけで、メモを渡すと慌ただしく他のメンバーへの指示を続けている。

「わかりました」

小さく呟いて、資料室に向かった。

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