ほどよい愛
振り返り、まだ眠っている葵をぎゅっと抱き締めたくなる。

その気持ちを抑え手の甲で優しく頬をなでると、かすかに感じる吐息。

今まで何度も見た寝顔。
これからも俺だけのもの。

ん?笑ってるのか?

そんな些細な事にも嬉しさでめまいがしそうなほど…。

「愛してる…」

軽くくちづけて、葵の模型への返事をするために、静かに立ち上がった。

< 250 / 302 >

この作品をシェア

pagetop