ほどよい愛
「恭汰も、もう一人じゃないからね。私とこの子がいるからね」

「え!」

動揺するその顔も、私を幸せにさせるには十分で。

「私を大切に大切に愛してくれたから、私も愛する怖さを捨てる事できたんだから。これからは私が恭汰を大切に愛するね。今みたいに泣きたい時は慰めてあげる」

「…」

何も言わない代わりに、ぎゅっと強くだきしめられた。

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