ほどよい愛
慎也は、何を思ったかずんずん恭汰の所へ歩いて行く。
私も一瞬迷いながらもその後をついて歩く。
近くで見ると、思ってた以上に…機嫌悪そうな恭汰。
私なんかしたっけ?
仕事で頼まれてた事ないし…。
なんで?

「相模さん、僕も明日札幌での打ち合わせ参加するんでよろしくお願いします」

「あ、あぁ。急な事で悪いな」

全然悪いなって思ってないみたいだけど。
感じ悪いよ、恭汰。

「僕、相模さんと仕事できるのラッキーだと思ってます。まさか姫…いや仁科が相模さんの側にいるとはおもわなかったですけど」

「仁科とは知り合いか?」

「高校の同級生かつ元彼ってやつですね」

明るく笑う慎也に、更に目を細めて睨む恭汰。
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