ほどよい愛

「恭汰には、私の他に大切にしている彼女がいるから…」

今頃は、札幌で一緒に過ごしているはず。
そう考えると胸が痛くなってくる。

「あ、でも、本当に私の事は大事にしてくれるから。」

「葵さん…」

それまで黙って聞いていた実菜さんがはなしはじめた。

「もし、はっきりとした事がわからないんなら、ちゃんと聞いたほうがいいよ。相模さんに他に彼女いてるかいないか。聞かなきゃ」