ほどよい愛
「もしもし。相模さんじゃないですか?」

は…?恭汰?
瞬間ソファから体を起こして実菜さんを見つめる。

「こんばんは。はじめまして。今電話に出てたのは慎也で、私は…そうです。婚約者の…。すみません。今相模さんの部屋に送ってきた所で…。はい、葵さんに変わりますね」

実菜さんは、にっこり笑いながら私に携帯を渡してくれながら、まだよく状況がわかっていないらしい慎也の頭をグーで一発叩いていた。
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